相続が開始すると、銀行預金は凍結され、預金の出し入れができなくなります。 そのまま長期間、たとえば10年間、放置するとどうなるのでしょうか?

債権の時効は10年

銀行預金とは、金融機関に対する預金債権のことです。

債権を行使しない、すなわち金融機関に対して預金の払い戻しを請求しないと、その預金債権は10年で時効消滅することになります。

口座名義人が死亡して、相続人が相続手続をしないまま、(遺産分割協議が進まず、仕方なく放置する場合も含みます。)10年を経過すると、預金債権が消滅する恐れがあるのです。

実務上は、10年経過後であっても、きちんと手続をすれば、金融機関は支払いに応じてくれるケースが多いですが、その判断は各金融機関によって異なります。

支払ってもらえる場合でも、時間が経過しているため手続は複雑になります。

銀行が支払いに応じないとしても、文句を言えない可能性があります。

 

不動産登記をせずに放置すると

自宅を亡くなられた父親名義のまま放置されるケースは非常に多いです。 そうこうするうちに母親が亡くなり、兄弟にも先立ってしまう者もいて、、、 そうなると自宅であっても名義を変更するのはとても大変です。

母に前夫との間の子がいるケース

  1. 10年前に父が死亡
    母2分の1、本人2分の1ずつの持分となります。
  2. 自宅の登記をせず、母が死亡
    母が有していたはずの2分の1は本人と、母の前夫との間の実子に相続されます。

母の前夫との間の実子がすでに死亡していたりすると、さらに複雑です。 お子さんがいらっしゃればその方に相続権は代襲されますし、さらにその子が未成年だったりすると、、、考えるだけでも気が遠くなりますね。

 

 

相続放棄にも影響する可能性

10年前に父が死亡し、自宅の名義は父のまま放置し、先月になって母が死亡したとすると、自宅の名義はどうなるのでしょうか?

  1. まず、父が死亡した時点で、母2分の1、本人2分の1ずつの持分となります。
  2. 次に母が死亡した時点で、母が有していたはずの2分の1が本人に相続されます。

結果として、本人の単独所有となります。 10年間放置したあとで、父から本人へ名義を移すことは登記の実務上可能です。

問題は、母が多額の借金を残していたときです。

母の相続を放棄をすると、母の自宅の持分2分の1までもが相続できなくなるのです。

父から本人へ不動産を名義変更して、母の借金は相続放棄する、ということはできません。

父が死亡した時点で、父から本人へ直接名義を移すには、母の承諾が必要です。しかし、母が死亡してしまった今となっては不可能なのです。

 

相続人が未成年、認知症であるケース

上記の例ほどまでに複雑ではないにしても、当時はお元気だった方が年月を経るうちに認知症になってしまっていたり、不幸にも亡くなられた方がいると、その子が代わりに相続人として登場するケースなど、実に想定外の状況が現実に起こり得ます。

当センターに寄せられるご相談でも、あのときに手続をしておけば、、、と後悔されるケースが見受けられます。

 

結論 相続手続はできる時にやっておく

後悔しても後の祭り。手続を先送りするほど、将来手続ができなくなるリスクが高まります。 せっかく先人が残してくれた遺産ですから、きちんとした形で後世へ伝えていきたいものです。

 

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