遺産相続において、相続人の間で分割協議がまとまらないときは、家庭裁判所に調停を申し立てることができます。(参考 裁判所ホームページ

遺産分割とは、相続人が任意でおこなうものであるため、法律をもってしても強要することはできません。相続人が行方不明であったり、未成年者であったりして遺産分割協議に参加できないときは、法律に解決策がありますが、正常な判断のもとに、自分の意思で遺産分割に参加しない相続人がいるとき、これを強制する手段はないのです。

また、何度も遺産分割協議を繰り返しても、お互いの意見が対立して合意にいたらないとき、これも強制的に解決することはできません。

日本は法治国家ですから、最後の最後は裁判所に判断をゆだねることになります。

ここでよく誤解があるのですが、とにかく裁判しちゃえばどうにかなる、というものではないのです。

遺産分割を裁判所に持ち込むと、まずは話し合いをすることになります。裁判所の担当者が、中立な立場で双方から事情をきいて、解決案を提示したり、解決のために必要な助言をし、合意を目指し、話し合いが進められるのです。

話し合いは期日を設定して、年に数回おこなわれます。1年かかって話が振り出しに戻る、なんてことも珍しくありません。

話し合いがまとまらず、遺産分割調停が不成立となって、はじめて通常の裁判手続である、審判に進みます。裁判官が遺産に属する物又は権利の種類及び性質、各相続人の年齢、職業、心身の状態及び生活の状況その他一切の事情を考慮して、審判をされるのです。

ところで、民事裁判は欠席すると、相手の主張がそのまま認められます。

先の例で、自分の意思で遺産分割に参加しない相続人を引っ張り出すために、調停に持ち込むというのもひとつの方法ではありますが、調停はあくまでも任意の話し合いですので、欠席したからといってただちに敗訴するわけではありませんので注意しましょう。